風と共に去りぬ
Gone with the Wind
- 作者
- マーガレット・ミッチェル
- 発表
- 1936年
- 国
- アメリカ
- 媒体
- 小説
南北戦争と再建期の南部を舞台に、農園の令嬢スカーレット・オハラが戦火で全てを失いながら、故郷タラの土地を支えに生き抜いていく大長編。刊行翌年ピュリッツァー賞を受け、映画とともに世界的現象となった。
1936年に刊行された。道徳的とは言い難い我の強さと生活力で乱世を生き延びるスカーレットの人物像は、美徳によらず魅力で読ませるヒロインの原型を作り、幻想の恋アシュリーと現実の伴侶レットの間の長い錯誤が物語の背骨をなす。明日は明日の風が吹くという結びの態度は、喪失からの再起の物語として読者を捉え続けてきた。一方で奴隷制下の南部を郷愁とともに描く視点への批判も現代では大きく、その両面を含めて20世紀の大衆小説を代表する一作である。
この作品が使っている物語の型
- 日常が壊れる一日何の変哲もない一日の中に、それまでの日常を根底から変えてしまう出来事が紛れ込む主題。事件の大小よりも「その日から何かが違って見える」感覚を描く。
- 土地に縛られる生まれ育った土地や家業のしがらみから離れられない、あるいは離れることに罪悪感を覚える心理を描くテーマ。自由と根の間の葛藤を扱う。
- 三角関係一人を巡って二人が対立する、あるいは一人が二人の間で揺れるプロット型。誰が「悪者」にもならない設計にできるかが、物語の後味を決める。