不思議の国のアリス
Alice's Adventures in Wonderland
- 作者
- ルイス・キャロル
- 発表
- 1865年
- 国
- イギリス
- 媒体
- 小説
白ウサギを追って穴に落ちた少女アリスが、体の大きさが変わる薬や気まぐれな住人たちの論理に翻弄されながら異世界を巡る童話。言葉遊びとナンセンスの豊かさで、児童文学と実験文学の双方に影響を与えた。
1865年刊行。夢の論理で動く世界を、教訓を配した従来の児童文学から切り離し、意味よりも言葉そのものの快楽を優先する姿勢で貫いた点が画期的だった。理不尽な裁判で頂点に達する権力の戯画は、後のナンセンス文学や不条理劇に通じる。穴に落ちて異界に入り、成長して戻ってくるという移動の型は「異世界もの」の原型の一つとして、現代のフィクションでも繰り返し参照されている。
この作品が使っている物語の型
- 異世界の宮廷身分・派閥・儀礼が厳格に定められた閉鎖的な舞台。制度そのものが登場人物の選択を縛り、身分違いや正体の秘密のテーマを具体化しやすい。
- 日常が壊れる一日何の変哲もない一日の中に、それまでの日常を根底から変えてしまう出来事が紛れ込む主題。事件の大小よりも「その日から何かが違って見える」感覚を描く。