マトリックス
The Matrix
- 作者
- ラナ・ウォシャウスキー、リリー・ウォシャウスキー
- 発表
- 1999年
- 国
- アメリカ
- 媒体
- 映画
昼はプログラマー、夜はハッカーのネオが、現実と信じてきた世界が機械の作った仮想現実だと知らされ、人類の解放者としての戦いに目覚めるSFアクション。映像と思想の両面で時代を画した一作。
1999年に公開された。この世界は本物かという古典的な懐疑を、赤い薬と青い薬の選択という誰にでも伝わる像に変換し、香港映画の武術演出と弾丸の軌跡が見えるバレットタイムの映像で包んだ配合が世界を席巻した。仮想現実・機械との戦争・救世主の覚醒という要素は日本のアニメからの影響も公言されており、以後のアクション映画の画作りと、現実の虚構性を扱う物語の想像力を長く規定することになった。
この作品が使っている物語の型
- アイデンティティの探求自分が何者であるかを、出自や役割ではなく自分自身の選択によって定義し直そうとする人物を描くテーマ。答えを外から与えず、迷う過程そのものを中心に据える。
- 日常が壊れる一日何の変哲もない一日の中に、それまでの日常を根底から変えてしまう出来事が紛れ込む主題。事件の大小よりも「その日から何かが違って見える」感覚を描く。
- 師弟技術や価値観を教える側と教わる側という、対等ではないところから始まる関係性。上下関係がどう変化していくかが物語の推進力になる。