細雪

作者
谷崎潤一郎
発表
1943–1948年
日本
媒体
小説

大阪船場の旧家に生まれた四姉妹の日常と、三女の縁談をめぐる歳月を描く長編。戦時の中断を挟んで戦後に完結し、失われつつあった上方の生活文化を細部まで書き留めた記録性でも評価が高い。

1943年に連載が始まったが時局に合わないとして中断され、戦後の1948年に完結した。大事件を置かず、縁談・花見・洪水といった出来事の反復で時間の経過そのものを主題化する構成は、家族の物語の一つの極致とされる。四人の姉妹それぞれに異なる時代との距離感を割り当て、旧い生活様式が静かに終わっていく過程を、哀惜と観察の両方の眼で描いている。姉妹ものの群像劇の参照点として現在も読まれる。

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