小さなトロールと大きな洪水

Småtrollen och den stora översvämningen

作者
トーベ・ヤンソン
発表
1945年
フィンランド
媒体
小説

ムーミントロールと母が、行方の分からない父を探して洪水の中を旅する物語。スウェーデン語で書かれたムーミンシリーズの第一作で、以後の小説や新聞連載漫画を通じて独自の生き物たちの体系が積み上げられていった。

主人公は妖精でも動物でもないトロールという架空の族として設定され、丸みのある体と大きな鼻という共通の骨格を親子で共有する設計になっている。族という単位を先に決めておくことで、巻を重ねて新しい登場人物を足すたびに姿かたちを一から考え直す必要がなくなり、後の巻で加わるスナフキンやミイのように族も体格も異なる者を同じ画面に並べても世界が破綻しない。第一作の絵柄は後年広く知られる姿とは異なっており、輪郭が単純化されていった経緯が版を追って確認できる。

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