ハムレット
Hamlet
- 作者
- ウィリアム・シェイクスピア
- 発表
- 1601年
- 国
- イギリス
- 媒体
- その他
父王の亡霊から叔父による毒殺を告げられたデンマーク王子ハムレットが、復讐の義務と懐疑の間で引き裂かれていく悲劇。1600年前後に初演されたとされ、世界で最も上演・引用される戯曲となった。
初演は1600年から1601年頃と考えられ、最初の刊本は1603年に出た。復讐劇という既存の型を借りながら、復讐を遂行できずに考え続ける主人公を中心に置いたことで、行動の物語を内面の物語へ転換した。生きるべきか死ぬべきかという独白に代表される自問の言葉は、近代的な自意識の表現の原点とされる。劇中劇による真実の検証、狂気の演技といった仕掛けも含め、後世の物語への影響の総量では並ぶものがない。
この作品が使っている物語の型
- 復讐受けた害への報いを求めて動く人物を描くテーマ。復讐そのものより、それを遂げた後(あるいは遂げられなかった後)に残るものを描くかどうかで作品の深さが決まる。
- 幽霊と生者すでに死んでいる者と、まだ生きている者との間で成立する、いずれ終わりが来ることが最初から決まっている関係性。別れの必然が、二人の時間の一つ一つに重みを与える。
- 信仰と疑い信じてきたもの――神、教え、あるいは人――への信頼が揺らぎ、それでも何を拠り所にして生きるかを問い直す人物を描くテーマ。