攻殻機動隊
- 作者
- 士郎正宗
- 発表
- 1989–1990年
- 国
- 日本
- 媒体
- 漫画
電脳化と義体化が普及した近未来を舞台に、公安9課の草薙素子らがネット犯罪やゴーストをめぐる事件を追うSF警察もの。義体の身体で自我はどこに宿るのかという問いを正面から扱い、国内外のSFに影響を与えた。
1989年から1990年にかけて連載され、1991年に単行本が刊行された。脳以外を機械化できる世界を警察活動という日常業務の視点から描くことで、技術思弁を生活の実感に接続した点が特徴で、注釈を多用した情報密度の高い誌面も独特だった。記憶が書き換え可能なら自分を自分たらしめるものは何か、という問いは1995年の劇場アニメ版でさらに先鋭化され、海外の映像作家たちが影響を公言する作品となった。
この作品が使っている物語の型
- アイデンティティの探求自分が何者であるかを、出自や役割ではなく自分自身の選択によって定義し直そうとする人物を描くテーマ。答えを外から与えず、迷う過程そのものを中心に据える。
- 人間と人ならざるもの妖・精霊・付喪神など、人ではない存在と人間との間に結ばれる関係性。種としての違いを都合よく消さず、異質さを保ったまま心を通わせられるかが書きどころになる。