AKIRA
- 作者
- 大友克洋
- 発表
- 1982–1990年
- 国
- 日本
- 媒体
- 漫画
崩壊と再建を経た近未来都市ネオ東京で、暴走族の少年たちが超能力をめぐる軍の機密と接触し、都市そのものを巻き込む破局へ向かう長編。緻密な描き込みと映画的なコマ運びで、日本漫画の国際的評価を決定づけた。
1982年から1990年にかけて連載された。制御できない力を与えられた少年という主題を、個人の悲劇と都市の崩壊を同じスケールで描くことで展開し、力の暴走を思春期の身体と重ねる表現は後のSF作品に広く受け継がれた。建築物の質感まで描き込む画面と、実写映画のようなカメラワークのコマ割りは、漫画表現の技術水準を一段引き上げたと評される。1988年の劇場アニメ版とともに、海外における日本製作品の受容を切り開いた。
この作品が使っている物語の型
- 日常が壊れる一日何の変哲もない一日の中に、それまでの日常を根底から変えてしまう出来事が紛れ込む主題。事件の大小よりも「その日から何かが違って見える」感覚を描く。
- 成長と代償人物が何かを得るために別の何かを手放さざるを得ないという交換の構造を扱うテーマ。強く賢くなる過程で失われたものの重さを描けるかが鍵になる。
- 期待に応える重荷周囲からの期待に応え続けることが、いつの間にか本人の意志を置き去りにしていく重さを描くテーマ。応えることをやめた瞬間に何が起きるかが焦点になる。