関係性

欠けたところのある相棒

有能さではなく、欠けたところによって主人公と噛み合う相棒の関係性。相棒が完璧でないからこそ、主人公が手を貸す側に回る場面が生まれる。

#相棒#欠点#関係性
組み方向

道を覚えられない、数を数えられない、怖がりで前に出られない――相棒の側に欠けたところを置く関係性である。相棒が万事に有能であれば、主人公は助けられる側に固定され、二人の間に流れるものが一方通行になる。欠けをひとつ持たせた瞬間、主人公が手を貸す側にも回れるようになり、関係が往復し始める。この型の狙いは相棒を劣らせることではなく、支え合う理由を関係の内側に用意することにある。

欠けの選び方には物語上の役目がある。笑いのための飾りではなく、いざという場面で本当に困るものであるほど効く。そして、その欠けが一度だけ決定的に役立つ形にしておけば、欠点は美点に反転せずとも意味を持つ。もうひとつ、補ってやりすぎることの危うさもこの型には潜んでいる。欠けを埋め続けた結果、相棒が自力で立てなくなり、支えていたつもりの側が相手の足を止めていた――という反転が用意できる。

型のバリエーション

  • 相棒の欠けを主人公が補い、主人公の欠けを相棒が補う、噛み合わせの型。
  • 欠けているとされてきた性質が、ある場面でだけ決定的に役立つ型。
  • 欠けを隠そうとする相棒と、とうに気づいている主人公との気遣いの型。
  • 欠けが直る見込みを示され、直すかどうかを本人が選ぶ型。
  • 補ってやりすぎたために、相棒が自力で立てなくなっていく型。

筋書きの例

  • 道をまったく覚えられない相棒と組んだ人物が、いつも先導する役を引き受けているうちに、自分こそがその役目に支えられてきたことに気づく。
  • 臆病さを笑われ続けてきた相棒が、誰も踏み込もうとしない場面で、その臆病さゆえに危険の気配を先に嗅ぎ取る。
  • 補ってもらうことに慣れきった相棒が、補ってくれる相手が離れる日を前にして、初めて自分で覚えようとする。

組み合わせやすい題材

関係性の「相棒(バディ)」の派生型にあたり、対等さを崩したところから書き始められる。モチーフの「できないことの設定」は欠けを制約として設計する側からの記述で、対にして使える。テーマの「不器用な優しさ」、関係性の「対等でない友情」と重ねれば、補い合いの中に生じるずれを深く扱える。モチーフの「マスコットという形式」と組めば、傍らに置く一体そのものに欠けを持たせられる。

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この型を使った実在の作品

関連項目

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