サイボーグ009
- 作者
- 石ノ森章太郎
- 発表
- 1964年
- 国
- 日本
- 媒体
- 漫画
死の商人の組織に改造された9人のサイボーグ戦士が、組織を脱走し、自分たちを生んだ戦争の論理と戦い続けるSF漫画。国籍も肌の色も異なる9人のチームで、正義と兵器の矛盾を問い続けた未完の大作。
1964年に連載が始まり、掲載誌を替えながら断続的に描き継がれ、最終章の構想を残して未完に終わった。人種も出自も異なる9人を対等な仲間として描くチームものの先駆であり、兵器として作られた者が兵器であることを拒むという主題は、改造人間というモチーフに倫理的な深みを与えた。加速装置をはじめとする能力設定、敵もまた被害者であるという視線は、後のヒーローものに広く受け継がれている。
この作品が使っている物語の型
- 人間と人ならざるもの妖・精霊・付喪神など、人ではない存在と人間との間に結ばれる関係性。種としての違いを都合よく消さず、異質さを保ったまま心を通わせられるかが書きどころになる。
- 孤独と連帯一人でいることを選んだ、あるいは選ばされた人物が、他者との緩やかなつながりを見つけていくテーマ。連帯を「恋愛」に矮小化しないことが、このテーマ特有の難しさであり魅力でもある。