ドラゴンボールのネタバレ解説

結末まで書いてあります。内容は2026年9月時点のものです。

作者
鳥山明
掲載誌
週刊少年ジャンプ(集英社)
連載期間
1984年11月20日(1984年51号)〜1995年5月23日(1995年25号)
巻数・話数
全42巻・全519話(ジャンプコミックス。完全版は全34巻)
完結
完結済み。最終第42巻は1995年8月4日発売
累計発行部数
全世界2億6000万部超(2024年時点)
状態
完結

あらすじ

山奥にひとりで暮らす、尻尾の生えた少年・孫悟空。そこへ西の都から来た少女ブルマが現れる。ブルマの目当ては、七つ集めるとどんな願いも叶う球・ドラゴンボールだった。悟空は亡き育て親の形見として四星球を持っており、それを手放さない代わりにブルマの旅へ同行する。ウーロン、ヤムチャ、プーアルらを巻き込みながら、世界征服をたくらむピラフ一味と争ううちに、悟空は自分の力がどこまで通じるのかを試したくなる。亀仙人に弟子入りし、クリリンと並んで修業を積み、天下一武道会という舞台に立つ。負けては鍛え直し、また格上に挑む。その繰り返しのなかで、敵として現れた者が次の戦いでは隣に立つようになる。やがて相手は地上の武術家ではなくなっていく。世界を滅ぼそうとする魔族が復活し、その先には、悟空自身が地球の生まれではないという事実が待っている。悟空は宇宙から来た戦闘民族サイヤ人の子であり、彼を追って同族が地球にやってくる。舞台は地球から宇宙へ、賭けられるものは勝敗から生死へ、そして星の存亡へと広がっていく。悟空は仲間や息子とともに、次々に現れる格上の敵へ挑み続ける。

起承転結

  1. 球を探す旅と武道会

    1〜16巻/少年編

    始まりは探索の冒険譚である。ブルマと出会った悟空が球を集めて回り、行く先々で騒動に巻き込まれる。ギャグの比重が高く、戦いは物語を進めるための一場面にすぎない。この形が変わるのが、亀仙人のもとでの修業と天下一武道会の導入である。第21回では決勝でジャッキー・チュンに敗れ、第22回では天津飯に敗れる。負けたところから次の修業が始まるという流れが、ここで固まる。並行して、レッドリボン軍との戦いなど球集めの筋も進む。第12巻でピッコロ大魔王が復活し、クリリンや亀仙人が殺されると作品の温度が変わる。悟空は超神水を飲んで力を引き出し、命がけでこれを倒す。神の宮殿での修業を経て青年になった悟空は、第23回天下一武道会でチチと結婚を決め、決勝でピッコロの生まれ変わりマジュニアを破って初優勝する。

  2. 宇宙と超サイヤ人

    17〜28巻/サイヤ人編・フリーザ編

    第17巻で悟空の兄を名乗るラディッツが現れ、悟空が惑星ベジータ生まれのサイヤ人であることが明かされる。悟空はピッコロと組み、自分ごと相手を貫かせて相打ちに持ち込む。主人公が死ぬこの一戦で物語の性質は決定的に変わり、舞台は武道大会から宇宙へ移る。あの世で界王の修業を受けた悟空が戻り、ナッパとベジータを退けるが、ヤムチャ・天津飯・餃子・ピッコロが死に、ピッコロの死とともに地球のドラゴンボールも消える。仲間を生き返らせるため悟飯・クリリン・ブルマはナメック星へ向かい、宇宙の帝王フリーザと衝突する。ギニュー特戦隊、そしてフリーザの段階的な変身によって、格上が次々に更新される構造が完成する。目の前でクリリンを殺された悟空は超サイヤ人に覚醒し、フリーザを破る。強さを段階として見せる超サイヤ人の導入が、以後の土台になる。

  3. 悟空が退き、悟飯が立つ

    29〜35巻/人造人間・セル編

    未来から来たトランクスが、三年後に人造人間が現れることと、悟空が心臓の病で倒れることを告げる。予告された未来をどう変えるかという形で始まるこの編は、同時に悟空が最強の座から降りる話でもある。悟空は実際に発病して戦線を離れ、人造人間17号と18号を吸収したセルが完全体となる。精神と時の部屋での修業を経てセルゲームに臨んだ悟空は、途中で自ら降参し、次を悟飯に譲る。仲間を傷つけられた悟飯は怒りで超サイヤ人2に覚醒する。自爆しようとするセルを、悟空は瞬間移動で界王星ごと運び去り、そこで死ぬ。再生して戻ってきたセルを、悟飯は死んだ父の声とともに放つかめはめ波で消滅させる。悟空は、自分がいるから強敵が来るのだと言って復活を断り、あの世に留まる。ここで作品は、主人公の交代という結論を一度出している。

  4. 魔人ブウと、十年後

    36〜42巻/魔人ブウ編

    七年後、悟飯は高校生になり、グレートサイヤマンとして街に出ている。悟空は一日だけ現世に戻ることを許され、第25回天下一武道会に姿を見せる。だが物語は悟飯の話にはならない。魔導士バビディの手で封印を解かれた魔人ブウが現れ、悟飯もベジータも倒される。ベジータは自爆してもブウを止められない。悟天とトランクスの合体であるゴテンクス、老界王神に潜在能力を引き出された悟飯が応戦するが、いずれもブウに吸収される。悟空とベジータはポタラで合体してベジットとなり、ブウの体内から仲間を助け出す。取り込んでいた者を失ったブウは、小柄な純粋な魔人ブウの姿に戻り、地球を破壊する。決着の場は界王神界へ移る。超サイヤ人3の全力でも、瞬時に再生する相手には決め手がない。残された手段は、地球の人々から気を集めることだけになる。

結末

結末を開く(最後まで書いてあります)

最終決戦は界王神界で行われる。純粋な魔人ブウの再生力の前に、超サイヤ人3の悟空でも決定打がない。ベジータが時間を稼ぐあいだに、悟空は元気玉を作ることを選ぶ。ドラゴンボールの願いによって、ブウに壊された地球と、殺された人々はすでに生き返っている。しかし呼びかけられた地球の人々は、事情が分からないまま手を上げようとしない。ここで役割を果たすのがミスター・サタンである。世界の英雄として知られていたサタンが呼びかけたことで、人々は一斉に気を差し出す。地球・ナメック星・あの世の人々の力を集めた超特大の元気玉が、純粋な魔人ブウを消滅させる。悟空は最後に、今度はいいやつに生まれ変わってまた戦おうと願う。ブウの魂は浄化され、のちに地球人の少年ウーブとして転生する。戦いのあと、ドラゴンボールの願いで地球の人々から魔人ブウの記憶が消される。分離していた善のブウはミスター・ブウとしてサタンと暮らし、破壊者としてのブウは世界から消える。悟空も生き返り、家族のもとへ戻る。物語はここから十年後へ飛ぶ。悟飯とビーデルのあいだに娘のパンが生まれており、悟空は孫のパンとともに天下一武道会に出場する。会場で悟空は、ウーブという名の少年を見つける。魔人ブウの生まれ変わりでありながら、自分の力をまだ知らない。悟空はウーブと顔を合わせてその素質を見て取ると、修業をつけてやると言って会場を離れる。仲間たちに別れを告げ、ウーブを連れて飛び去るところで連載は終わる。悟空は死なず、倒すべき敵も残らない。最後に置かれるのは、次の世代を鍛えに行くという選択だけである。最終回の第519話は「バイバイ ドラゴンワールド」と題され、1995年25号に掲載された。単行本では第42巻に収められ、その巻は1995年8月4日に発売されている。なお、のちに刊行された完全版(全34巻、最終第34巻は2004年4月2日発売)では、鳥山明自身の手でこの最後の場面に加筆が行われた。何だか最後がシャキッとしない気がしたので、悟空の闘いは終わって世代交代だという意図を明確にしたかった、と本人が述べている。原作の結末は、この十年後の旅立ちで閉じている。

解説

冒険譚がバトル漫画に変わるまで

本作は最初からバトル漫画だったわけではない。序盤は西遊記を下敷きにした球集めの冒険譚で、笑いの比重が高い。この作品が別のものに変わっていく分岐点は二つある。一つは天下一武道会という競技の器を入れたこと。総当たりではなく勝ち抜き戦にすることで、次に誰と当たるかという期待を毎回作れるようになった。もう一つは、修業と敗北を物語の燃料にしたこと。悟空は第21回で亀仙人に、第22回で天津飯に負け、そのたびに鍛え直して戻ってくる。強さが段階として示され、格上が更新され続ける構造は、フリーザ編の変身や超サイヤ人でさらに徹底される。大会という枠、修業パート、敵が仲間に転じる展開といった型は、この作品以後の少年バトル漫画の共通言語になったと語られることが多い。

願いで生き返る世界をどう成立させたか

この作品の中心にある道具は、七つ集めれば願いが叶う球である。死者を生き返らせられるということは、死が取り返しのつかないものでなくなるということでもある。実際、ヤムチャや天津飯、クリリン、悟空自身が作中で死に、そして戻ってくる。それでも緊張が保たれているのは、賭け金の側を上げ続けたからだと読まれている。地球のドラゴンボールはピッコロの死とともに消え、願いを叶える側そのものが失われる。星ごと破壊されれば生き返らせる相手も場所も無くなる。あの世は修業の場としても描かれ、死が退場ではなく別の舞台への移動になる場面もある。一方で、生き返りが前提になったことで勝敗の重みが薄れたという指摘も古くからある。悟空がセル編の最後に自ら復活を断る選択は、この批判に対する作中の応答として読まれることがある。

世代交代を一度やって、戻したこと

セル編の結末は、はっきりと主人公の交代として描かれている。悟空はセルゲームの途中で降参して次を悟飯に託し、そのまま死んで、生き返ることも断る。セルを倒すのは悟飯である。ところが魔人ブウ編に入ると、悟飯は高校生としての日常を与えられたのち、ブウの前に敗れ、吸収される。決着をつけるのは現世に戻った悟空であり、主役の位置は元に戻る。この揺れは作者自身も気にしていたようで、鳥山明は完全版で最後の場面に加筆した理由について、何だか最後がシャキッとしない気がした、悟空の闘いは終わって世代交代だという意図を明確にしたかった、と述べている。原作の結末が悟空とウーブの旅立ちで閉じられているのは、この修正と同じ方向を向いている。

終わり方の唐突さと、その事情

最終回は前触れなく訪れた。前話では十年後の天下一武道会が始まったばかりで、悟空・ベジータ・ウーブを巻き込んだ戦いがこれから始まるように読める位置だった。予告にも最終回とは書かれておらず、何かが起こるとだけあったと報じられている。実際に起きたのは、悟空がウーブを連れて去るという幕引きだった。背景として、連載終了は鳥山明の強い要望によるものだったが、関連企業の株価や業績への影響から、関係各社のトップ級会議や上層部の経営判断を必要とする事態になったと記されている。人気絶頂のまま終わった作品として語られる一方で、戦いの決着ではなく次の世代への引き渡しで終える形自体は、作者の意図に沿ったものだったという見方がある。

原作の結末と、そのあとに来たもの

原作全42巻の物語は、十年後の旅立ちで完全に閉じている。以後に作られたドラゴンボールGT、ドラゴンボール超、ドラゴンボールDAIMAなどは、原作連載後の別作品として展開されたもので、原作の結末を書き換えるものではない。原作の最後に残されたウーブという少年も、鍛えに行くという約束のまま置かれている。作品の広がりの規模については、全世界の累計発行部数が2億6000万部を超えているとされ、2024年には連載開始四十周年の公式記念サイトが開設された。原作の結末を確認したい場合、基準になるのはジャンプコミックス全42巻、あるいはそれに加筆した完全版全34巻であり、アニメや後続シリーズの結末とは区別して扱う必要がある。

確認できなかったこと

調べたが裏が取れなかった点です。書けることだけを書き、ここは空欄のままにしています。

出典

作者・年・媒体といった事実はデータベースのドラゴンボールに。

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