トム・ソーヤーの冒険
The Adventures of Tom Sawyer
- 作者
- マーク・トウェイン
- 発表
- 1876年
- 国
- アメリカ
- 媒体
- 小説
ミシシッピ川沿いの町を舞台に、腕白少年トムが親友ハックらと繰り広げるいたずらと冒険、そして殺人事件の目撃と宝探しを描く長編。アメリカの少年時代を活写した児童文学の古典。
1876年に刊行された。塀のペンキ塗りを名誉ある特権に見せかけて友達にやらせる挿話に代表されるとおり、子どもの狡知と虚栄を美化せずに愛情をもって描く筆致が本作の核である。墓場での殺人の目撃という秘密を親友と共有する緊張、洞窟での遭難と宝の発見という冒険の骨格は、日常のいたずらと地続きに配置され、遊びと冒険の距離の近さこそが少年時代だという発見を物語の形にしている。
この作品が使っている物語の型
- 幼馴染出会いの経緯を説明する必要がないほど長い付き合いを持つ関係性。「今さら」という気安さと「今さら」という踏み込みにくさが同居する。
- 二人だけの秘密基地誰にも知られていない場所を共有することそのものが、関係の証になっていくテーマ。場所の秘匿性が薄れていく過程が、そのまま関係の変化と重なるよう設計すると効いてくる。
- 秘密を共有した共犯何らかの秘密や小さな過ちを共に抱え、その事実によって結びついた二人の関係。好意ではなく共犯という緊張感が独特の親密さを生む。