辞典「舞台」から探す物語
物語の舞台から探す特集です。辞典の同じ舞台に属する項目のタグを持つ作品を集めました。
この特集の作品

死に戻り花嫁は、三度目の初夜で毒杯を割る 第二話 窓を閉める
五周目。倒れる私に、夫となる男は「次は、窓だ」と言った。だから今日は、窓を閉める。杯は受け取って、飲まず、割らず、卓に置く。兄には証文の話をしない。花は捨て、香炉は消し、そして鎧戸を下ろす。鐘が二つ、三つ。四周目より長く生きている。その閉めきった部屋の中で、水をかけて消したはずの灰から、甘さが立ちのぼった。

死に戻り花嫁は、三度目の初夜で毒杯を割る 第一話 杯を割る
政略結婚の初夜、花嫁レナは毒杯を飲んで死ぬ。目が覚めると婚礼の朝に戻っている。二度目は寝室の花で、三度目は香炉で死んだ。四度目の朝、鐘が六つ鳴る。今日は杯を飲まない。受け取って、床に落として、割る。夫となる男が動きを止めて、言った。「……また、割ったのか」

最後の宿題
廃校が決まった小さな島の小学校で、最後の一年を受け持つことになった四十代の教師と、たった三人の児童たち。特別なことは何も起きない、けれど確かに積み重なっていく日々を、卒業式の朝まで静かに描く。

月の裏の図書館 第二話 時計と余白
地球に降りた司書AIセレネは、資料番号〇〇七三一――時計職人が書けなかった長編――を追ううち、その物語を知らないまま同じ筋書きを書き進める一人の女性と出会う。回収すべきか、見届けるべきか、判断は揺れる。

月の裏の図書館 第三話 余白に書かれた名前
資料番号〇〇七三一の回収を保留した司書AIセレネは、時計店の尚美とともに、百年越しの物語の結末に向き合う。回収か、見届けるか。二つの選択の狭間で、セレネは司書としての新しい定義を見つける。

星を売る店
路地の奥にひっそりと佇む、星を売る小さな店。店主の老人が値札をつけるのは、星そのものではなく、それを見上げた夜の記憶だった。眠れない夜を抱えた青年が扉を開けたとき、店の棚がかすかに光り始める。

月の裏の図書館 第一話 貸出期限は百年
月の裏側に、地球のあらゆる「書かれなかった物語」を収蔵する図書館がある。司書AIのセレネが管理するのは、人類が書こうとして書けなかった小説たち。ある日、百年前に貸し出されたきりの一冊の返却通知が届く。
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